ずっとやりたかったけど、先延ばしになっていたこと
卵子凍結をすることを決意した。年齢、37歳。もう間もなく38歳になる。刻一刻と、妊娠・出産に対するリスクが高まるので、もう一つ歳を取る前にやっておかないと、という焦りもある。
私がお世話になるクリニック
私が卵子凍結をお願いすることにしたのは、グレース杉山クリニック。クリニックを知ったきっかけは、『ゼロトレ』ご著者の石村友見さんのVoicyに、卵子凍結後に保管ができる「グレイスバンク」がスポンサーとしてついていたからだ。
当然のことながら、卵子凍結は採卵して終わり、ではない。卵子たちを凍結して保管しておくための保管料がかかる。その費用が明確で、続けやすい料金体系になっているのがグレイスバンクだったのだ。
まずはAMH検査
最初から卵子凍結すると決めていたわけじゃなかった。友人から、まずはAMH検査(ホルモン値を測る検査・自費)を受けてみたらどうか?と勧められ、受診しに行った。AMH検査は血液採取後、40分くらいで結果が出る。AMHは日本語にすると卵巣予備能検査、という。AMH値は、自分の身体に残っている卵子の数を知ることができ、高ければ在庫が多い、ということだそう。私の数値は約1.3。同年代の値と比べると、平均的だそうだ。
加齢につれて妊娠・出産のリスクは高まる
年齢を重ねるにつれて、妊娠可能性は低く、そして出産へのリスクは高まる。分かってはいたが、実際に数字として見せられると、なんだか焦る。
もちろん、卵子凍結をしたからと言って、その後の妊娠が成功するわけではない。一回の採卵で採れるのは5〜6個程度(年齢による)。卵子を多く保管しておけばおくほど、体外受精などで使える数が増えるわけで。「二回程度の採卵で10個程度保管しておくのが安心ですね」とのこと。
まずは、卵子凍結についての資料を持ち帰り、検討することにした。
卵子凍結をする場合の費用や、通院頻度について
通院の頻度
卵子凍結は、一階の手術で済むわけではない。それまでに3〜5回通院したり、服薬・自己注射をしなければならない。仕事との兼ね合いで躊躇する人も多いと思う。(私もそう)
通院でやること
一度目は経膣エコーと血液検査。経膣エコーでは、生まれて初めて私の子宮と卵巣の場所について説明を受けた。右の卵巣は、子宮とちょっとくっついてはいるものの、採卵には差し支えないとのこと。ホッ。
血液検査では、梅毒や肝炎などの項目も含まれるようだ。
私は低容量ピルを飲んでいるので、次にいつ月経が来るかだいたい予想がつく。次回月経予定日を先生に話し、そこから通院日を仮決めしていく。
1回目は、月経開始後1ー3日。ここで、採卵前に必要な服薬や、自己注射についての指導を受けるらしい。自分で腹部に注射するなんて、当然のことながらやったことがないので、ドキドキする。
卵子を育てるための投薬を経て、採卵前に2回通院。卵子の育っている状況によっては採卵日を調整するそうだ。
費用は?
費用は全部で44万円。採卵時に全身麻酔を希望する場合は5万円プラスになる。保管料は別途かかるが、これは病院に直接支払うものではない。
一度目に検査費用2万円、月経が来てからの第一回目来院時に残りの42万円を支払う。支払いにあたり、ローンも使用可能だそう。
東京都では、未婚の女性に向けた卵子凍結費用の助成も開始予定とのこと。本当に、こういうのってこれまでつくづく、パートナーがいる人のための補助制度しかなかったので、この決定には大いに賛同したい。
職場でどのように説明するのか
たまるもんで意見を募ったところ、多くの皆さんは「言わない」「オブラートに包んで話す」という意見だった。
後輩に続いてほしいという思いがあるなはとさもちろんだが、私の今後のキャリア感に尾ひれがつく可能性は低くない。だから私も、少しだけオブラートに包んで話すことにする。定期的な通院や、副作用の可能性があることなど。
どうして人は、生理的な現象などについてはあまり開けっぴろげに話せないのだろう。企業で卵子凍結補助を出しているところもあるが、そういうところって一体全体どうやって申告してるの?
女性であることって、いつでも生きにくいのよ、と話していたシングルマザーの講師の言葉を思い出す。