私には、忘れられない映画の1シーンがある。
『Sex and the City 2』で、友人の結婚式に参列したキャリーとビッグ。参列者でキャリーの長年のファンであったカップルに話しかけられたシーン。


この映画は、確か映画館で観たんだった。2010年だから、もう10年前。24歳のときの映画か。この時から、「子供を産まない」という選択に対して怪訝そうな顔をするカップルに違和感を抱いていた。
29歳で結婚、32歳で離婚した私の話
出産する気満々だった同棲・結婚時代
27歳で同棲を始めて29歳で結婚。バンコク駐在から帰ってきたら子供を産んで家庭を築いて…というのが私の思い描いていた生活だった。絶対に子供が欲しいと強く望んでいたわけではなかったから、子供を産む、という選択に何の疑念も迷いも抱いていなかった、とでも言うべきだろうか。
けれど、現実はそうは甘いものではなかった
バンコクから帰ってきて、調停を経て離婚。なんだか、この調停・離婚経験がトラウマとなり、それ以降全然誰かと付き合う気すら起こらなくなってしまった。
もちろん、世の男性がみな元夫のようなひどい人間だとは思わない。けれど、いまの生活を投げ出してでも「この人と一緒にいたい」「この人と一緒に家庭を築きたい」と思えるような人に出会えるまでは、妥協したつがいは作りたくないのだ。
偶然手に取った『女は覚悟を決めなさい』
35歳を目前にし、「産むのか産まないのか」「結婚するのかしないのか」などの思いが無限ループする今日この頃。
そんなとき、勝間塾の方がオススメされていた、黒川 伊保子さんの『女は覚悟を決めなさい』を手に取った。

著者の黒川さんは、今や成人した男の子を育てた経験がある。全般的に、産んだ人の観点から語られている本。(男の子ママが読んだら、共感の嵐なのかもしれない。)
【本書の(まるこ流)要約】
- 子供を産み育てる、という経験は素晴らしい
- どんなにイケメンに「愛してる」と言われても、子供が母に与えてくれる愛情には叶わない
- 産みたいけどどうしよう…と思っている女性には、出産という経験をすることをおすすめする
- 一方、「産まない」選択をした女性もまた、素晴らしい
- 「産まない」選択をした女性は、母性を子供ではなく社会全体に注いでいる
- 生殖活動の観点から、30代後半〜40代は出産がしにくくなる。これだけは変えることができない残酷な事実である
- 仕事と子育て?!そんなの子育ての方が大事に決まってるでしょ。ワーママを抱える企業は、全力でサポートしてあげて。
- 男女の脳は根本的に異なる。男性は直観、女性は直感。
- 男性が「ぼけっ」としているときは、直観力を磨いているとき。「ぼけっとしてないで手伝って!」なんて言わず、あたたかく見守ってあげて
意識的に「産まない」を選択した女性の話が聞きたい
同書には、いざ産みたくなったときに自分が年をとり、生物的に産めなくなったことがわかった時に喪失感を味わうかもしれない…というくだりがあった。著者は出産を経験しているので、この喪失感は実際には味わっていないだろう。
この「喪失感」とはどんなものなのか。意識的に「産まない」ことを選択した女性の心のうちとは?
以前、ブログ記事で私が紹介した『夢を叶える夢を見た』では、夢を叶えるために「飛んだ人」、そして「飛ばなかった人」、そして実際に飛んだが「飛ばなきゃよかった」と後悔している人…あらゆる角度から、「夢を叶える」ことについて考察していた。
出産に関しても、あらゆる視点で語られている本があればいいのに、と思う。(出産は、非常にデリケートな話だから、難しいんだろうな、こういうの。)
『自分らしいキャリアの追求』読書会〜まるこの読書会 #005〜
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