私は何のために生きているのだろうか。
◯1850年代、家を自分で建設し、自給自足した男が紡ぎだす言葉たち
『モノやお金がなくても豊かに暮らせる 』という本を読んだ。
著者ヘンリー・デイヴィッド・ソロー氏は、1817年アメリカ・マサチューセッツ州生まれ、ハーバード大卒。1850年代、ウォールデン池畔に自分の手で家を建設、2年2カ月の間、自給自足の生活を営んだ。この本は、ソロー氏の代表作『ウォールデン 森の生活』から、現代を忙しく生きる私たち向けに、エッセンスを抽出した一冊。
今になって、「断捨離」「こんまり」「ときめき」など「持たない」考え方が私たちにも定着してきたが、『ウォールデン 森の生活』が発刊されのは1854年。家を自分で建てて、自給自足で生きてるおじさんのこと、みんなどんなふうに見ていたのだろう。
…なんて思いながら、Kindle Unlimitedで読めるから、と軽い気持ちで読み始めた本書。
◯とにかく、どのページも心に刺さって仕方がない。
一字一句精読しようと臨まなければ、1時間いや、40分もあれば読めてしまう本。しかし、そのボリュームの薄さとは裏腹に、大いに考えさせられる本、なのである。- 私は何のために生きているのだろうか。
- 金のために生きてはいないか。
- 本当に必要な情報のみ取り込んでいるか。
- 不要なものを抱え込んで、太ってはいないか。
…通勤電車の中で読んだ私は、これから会社に行くべきか行かざるべきか、考えてしまった(チキンだから、結局出社)
◯今すぐ始められる、シンプルな生活「仕事のために物を買うのをやめる」
仕事に行くためにスーツやパンプスを買い、バッグを買い、コスメを買い。挙げ句の果ては、ステータスを示すための高級腕時計。仕事のためにお金を稼いでるんじゃないか?と思ってしまう。

思い当たる節がある人は、自問自答してみてほしい。「自分はなんのために仕事に行っているのか」と。
(実は私は、このステージをだいぶ前に卒業していて、仕事着はスーツ数着+インナーはMUJIのTシャツと決め、よほどスーツがくたびれない限り、仕事用の服にお金を使うことはなくなった。)
◯デジタルとは正反対を行く本を、iPhoneの画面で読む、というこの不思議な感覚
私は、日光がサンサンと降り注ぐ朝、通勤電車でササッとスワイプして読んだのだが。
本当は、この本は紙で読んだ方がよかったかもしれない。夜、ベッドサイドで小さな間接灯をつけながら、1ページずつ、大事にめくって読みたい本、という位置づけ。
◯今の自分を見直したい、と思っている方には、是非手に取ってほしい一冊。
もう、とにかくおすすめなので、Kindle Unlimitedに対応しているので、登録している方はまるこに騙されたと思って、ぜひ読んでほしい。